法相会見(2023年6月2日)入管法改正法案

法務大臣閣議後記者会見の概要 令和5年6月2日(金)(外部リンク:法務省ウェブ



入管法改正法案に関する質疑について 

【記者】
 昨日の法務委員会の後にも大臣にぶら下がりさせていただきましたが、仁比さんたちが聞いていた、2005年以降の16年間で2,000件、柳瀬氏がやったというのは、今の難民認定の現状を的確に表しているという、4月25日の記者会見での回答ですね。これも年間125件以上できることになってしまいます。柳瀬さんは2006年の2月までに、各班とも5から8件程度のインタビューを終え、それぞれ意見書を出したと、これ難民審査参与員制度について回答しております。つまり、2005年からスタートした7か月で、8件しか彼女は、対面審査を担当していないということを自らの発言で明言しています。ということは年間125件以上やらなければ、2005年からの16年間で2,000件は処理できなくなるわけですね。何度もこっちが取材をして、衆参の議員たちが調べて、柳瀬さんが年間何件、臨時班と常設班で処理したのかをいちいち出す必要はない。なぜなら審判課長は全ての記録を持っていますと、求められればそれがお出しできますということを明確に私の取材に答えております。毎年ですね、2021年、22年だけでなくて、それ以前の年間の処理件数、これしっかり出していただけませんか。

【大臣】
 前回私、あの答弁を言い間違えたというのはこういうことでありまして、突然、数字をたくさん並べられて、そしてすぐ答えよと、この場でお尋ねになられても、なかなか、難しいなと。今回また同じようなことを繰り返したくありませんので、事務的にきちんと答弁させますので、そこは御容赦いただきたいと思います。

【記者】
 出すか出さないか明言していただけますか。立法事実に関するデータ持っているんですよ。なぜ隠し続けるんですか。もう今日にも本会議で強行採決するかしないか、委員長の解任動議が出されます。なぜそういう数値を出さないまま、このように、法案審議を強行するんですか。

【大臣】
 出せる数値は全部出していますし、繰り返しますが、闇討ちのように聞かれても答えられませんので。

【記者】
 昨日から仁比さんが聞いていることです。

【大臣】
 それはちゃんと事前に言っていただかなければ、あらゆる数字を私が、全部この場で即答しろと言われても、それは難しいと思いますので。皆さんもそう思いますよね。

【記者】
 柳瀬さんのことでお願いします。まず、大臣が私の記事を御覧になったということ、非常に光栄に思います。これからもちょっとどんどん記事を書いていこうと思いますので、ぜひよろしくお願いします。さて、質問なんですけども、柳瀬さんのこれまで言ってきたこと、立法事実伝えたこと、控えめに言ってもかなり信ぴょう性に乏しいと、非常に問題があるということが、この間の会見や国会質疑でもわかってきています。こういったことを、立法事実としてしまったことに対して、何らか、処分なり、あるいは調査するべきだと思うんです。やっぱり入管は、非常にそこら辺が身内に甘いというか、今、首相もその身内の甘さが問題になっていますけれども、やはりここは毅然とした態度を大臣としてとっていただきたいんですけれどもいかがでしょうか。

【大臣】
 まず、私、度々申し上げていると思うのですけど、柳瀬さんは本当に難民認定に関して知識経験が豊富で、私どもとしては長年にわたって真摯に取り組んでこられた方であるというふうに認識をしています。様々な数字を御発言されているということはもちろん私も承知していますけれども、その柳瀬さんが、長年の経験に基づいて、自分が認定しようと思っても、なかなか見つけられなかったという御趣旨の発言をしているということについて、私は重く受け止めたいというふうに思っているのです。ここはもう見解の相違ということであれば、それはもうやむを得ないと思いますけれども。その上で、その先日の記者会見でも述べたんですけれど、難民認定をした後で、それがおかしいということでその不認定を争う行政訴訟というものがあります。ここで、難民認定の適正さについて司法が判断するという局面になるわけです。それが平成30年から令和4年までの5年間におきまして、そういう行政訴訟が109件提起されておりまして、そのうち104件、国の主張が認められたということもありますので、そういうことをトータルで考えますと、立法事実が崩壊したとか、(立法事実が)ないということには、私はならないのではないか。そこはもう見解のおそらく相違だということになってしまうと思いますけれども、御理解いただきたいと思います。

【記者】
 今のお答えに関することですが、要するに柳瀬さんが不認定したケースで、その後、例えばやっぱり認定されただとか、裁判で勝って認定されたりとか、あるいは在留特別許可だったりとか、そういったデータを出すべきだと。

【大臣】
 すぐには、またいきなりデータをと言われてもあれなんですけど。

【記者】
 出すべきではないんですか。

【大臣】
 突然の御質問なので少しデータを確認させてください。

【記者】
 全部年間の件数出してください。少なくとも。ずっと言っています。

【大臣】
 (指名を受けずに質問をした記者に対して)すみません。秩序を乱さないようにお願いします。

【記者】
 先ほどの御発言、109件のうち104件が国の勝訴、5件についてなんですけれども、これは多いという、それとも少ないということでしょうか。

【大臣】
 私は、自分の考えとしては1件もあってはならないというふうに思っています。5件だから良いとか、そういうことを言うつもりは全くなくて、それについては一つ一つ、なぜそういう結果になったかというものを検証して次にいかしていくということは、非常に大事だと思っています。

【記者】
 しっかり出してください。本当に。もう法案通っちゃうんですよ。人の命がかかっているんです。秩序を乱しても人の命をしっかり守るためには何を。

【大臣】
 私どもは一刻も早く通ることが命を守ることだと思っています。

【記者】
 いや、通る、だったらデータを出してください。課長が言っているデータを全て出してください。

【大臣】
 一つ私のほうからお願いですが、ちゃんと皆さんいるので、(質問は、指名されてから行うように)秩序立てて会見が行われるようにお願いしたいと思います。

【記者】
 火金以外でも、ってことですよね。ぜひお願いします。

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