法相会見(2014年4月11日)「入国管理の問題に関する質疑について」

法務大臣閣議後記者会見の概要「入国管理の問題に関する質疑について」(2014年4月11日)

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入国管理の問題に関する質疑について

【記者】

 入国管理の問題で2点お伺いしたいのですが,一つはガーナ人男性の強制送還中の死亡事件の東京地裁判決が出まして,その後,遺族の方が控訴しないでほしいという申出を法務省にしました。これについて,大臣はその内容を御存じでしょうか。それから,控訴した理由についてお聞かせください。

【大臣】
 御遺族からすれば控訴しないで速やかに済ませてほしいと思われるのはよく分かります。ただ,現にこれは訴訟に係属になっておりますので,私から細かに申し上げることは差し控えますが,判決の認定が当局の主張と相当異なっておりましたので,これは控訴せざるを得なかったと私は考えております。

【記者】

 先日,東日本入国管理センターでイラン人男性とカメルーン人男性が亡くなったということがありました。これは司法解剖も4月に行われましたけれども,それだけで終わりにするのでしょうか。それから,このイラン人男性は毎回10錠以上
の薬を飲んでいたり,カメルーン人男性は重度の糖尿病を患っていたということで外部診療もしてくれという話が以前からあったようなのですけれども,そういった入国管理における医療の在り方とか,処遇の在り方そのものをこの事件をきっかけに見直す,それから検証するようなことは考えていらっしゃるのでしょうか。

【大臣】

 短期間に二人の方が亡くなったわけですので,私もしっかり調査をするように事務方に指示をいたしまして,それを今聞いている限りでは,特段落ち度なりそういうものがあったというようには私は理解しておりません。ただ,今おっしゃられた医療体制ということですが,これは入国管理だけでなく,特に矯正等も含めまして,お医者様を十分確保することが必ずしも容易ではないといった問題を法務省全体で抱えているのは事実です。ですから,そういう全体をにらんで,公務員である医師の勤務体系とか,そういうものをもう少し弾力性のあるものにしていく必要があるのではないかということは今いろいろ検討しています。

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