国会質疑等(2021年4月23日)階猛議員(立憲民主党)@衆・法務委

発言者:階猛議員(立憲民主党) (ホームページTwitterFacebook
日付:2021年4月23日
会議:第204回国会 衆議院法務委員会

衆議院インターネット審議中継

議事録(速報・未定稿) 

(この議事速報は、正規の会議録が発行されるまでの間の未定稿で、今後、訂正、削除が行われる場合がある暫定版です。お取り扱いにはご留意ください。)

○階委員 立憲民主党の階猛です。

 私、本日は、内閣委員会で検察庁法の改正案も国家公務員法と一緒に審議され、採決されたと伺っています。この点についても、昨年来いろいろな問題があったので、お尋ねしたいと思っていますが、まずは、これまでの流れで、名古屋入管のスリランカ女性の死亡事案についてお伺いしたいと思っています。

 まず、大臣に率直な印象をお聞きしたいんですが、結局、このスリランカ女性は仮放免の許可申請を二回したんだけれども、一回目は不許可で、二回目は判断が保留中に亡くなられた。

 この仮放免の許可申請に対する当局の対応について、落ち度はあったと思われますか。それともなかったと思われますか。お答えください。

○上川国務大臣 まさに今、中間報告の中で、このスリランカの女性の死に至る背景、また、特に体調が悪い中での医療的対応、また、それに対しての診断、その他事実をしっかりと把握した上で、仮放免のことも含めまして中間報告にまとめさせていただいております。

 私自身、これの調査を指示したときに、客観性、公正性を図るということもありまして、第三者の方にも入っていただくという形で調査を指示しているところでございますが、今、仮放免のことにつきましても、様々、そのことについての事実がどうだったのかということも出ているところでありますので、これから、最終報告という形で、評価と分析を加えるというステージに入ります。その折にしっかりとした事実の調査がなされていなければ適切な判断ができないというふうに思っておりますので、この点について、私自身、予断を

 持って申し上げるということではなく、最終報告に向けましてしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。

○階委員 今、予断を持って考えないということですけれども、予断を持った中間報告だったんじゃないですか、これは。予断があるから、さっき言ったような大事な情報が抜け落ちたりしているんじゃないですか。

 そして、第三者が関わっていると言いましたけれども、第三者は、入管の中で亡くなった方の様子を撮影したビデオであるとか、今日問題になっている診療情報提供書、こういったものは御覧になっているんでしょうかね。第三者として、本当に主体的にこの中間報告に関わったんですか。さっきから第三者、第三者と言っていますけれども、本当の意味での第三者なんでしょうかね。その点、大臣の認識、お答えください。

○上川国務大臣 今回の中間報告の一番の眼目は、これまでの調査におきまして、特に亡くなられた方の健康状態、このことが亡くなったという背景の中で極めて重要であるということがございまして、それで診療の状況とか体調の変化とか、そういう医療的、あるいは病院においてどうだったのか、こういうところを中心に事実関係の把握をするというのが主な趣旨で始まったところであります。

 今回、それのバックになります様々なデータにつきましては、第三者の御指導いただいている皆様におかれましても、この中間報告をベースに、また、追加的なフォローアップも要請されているところでございますので、しっかりとそれに応えて調査をしていく、こうした姿勢が大事であると私は思っております。

 今、中間報告で、委員の方からも、またこの委員会の方でも、様々な御指摘をいただいております。そのことについて、ねじ曲げられているのではないかというような御批判もいただいているところでありますが、それはそういうことではないと私自身は確信をしておりますが、しっかりと、事実に基づいて、丁寧に、中間報告の中で指摘されたことをフォローしていきたいと思いますし、最終報告に向けまして、その評価、しっかりしてまいりたいと思っております。

○階委員 どうなんですか。第三者の方はビデオも見ていないと聞いていますよ。そして、もしさっきから問題になっている診療情報提供書を読んでいたら、こんな記述にはなっていないはずですよ。見ていないでしょう。そこだけ、事実確認、お願いします。見ていないでしょう。

○上川国務大臣 通告いただいている状況でないので、ちょっと、担当の出入国在留管理庁が今必死になって調査をしている状況でございまして、私が大臣としてあれこれということを申し上げることができないということの中で申し上げるところでございますが、第三者の方については今まで見ている状況ではないという、今、報告を受けております。

○階委員 そういうことなんですよ。全然第三者じゃないんですよ。入管庁が作ったものを追認しているだけじゃないですか、それだったら。そういうやり方自体が、私はけしからぬと思いますよ。あたかも公正中立にやっているようなふりを装いながら、予断を持って作っている。

 そこで、なぜそういうことをするかというと、結局、入管庁に落ち度がなかったことにしたいからですよ。

 私は、落ち度はあると思っていますよ。三つ申し上げますね。

 一つは死因です。今日ようやく、我々が出せ、出せと言っていたものが明らかになりました。私の手元に来ているものは、甲状腺炎による甲状腺機能障害により全身状態が悪化し、既存の病変を有する腎臓などの臓器不全が加わり死亡したというふうになっていますね。要は、病死と考えられるということであります。

 七ページ目。先ほど串田委員もおっしゃっていたとおり、今回、仮放免、これは本来の趣旨に沿った適正な運用を可能とするための改正をしようとしているわけですが、本来の趣旨とは何か。一番左側の「現行法」のところを見てください。「仮放免は、本来、健康上の理由等による一時的な収容の解除のためのもの」ということになっているわけですよ。病気の人に仮放免は適用すべきなのに、それをやっていなかったんですよ。それが一つ目。

 二つ目は、五ページ目を見てください。これは、「仮放免許可申請に係る経緯」。最初に申し上げたとおり、一回目は不許可となりました。そして、二回目、許可申請をしたのが、二月の二十二日ですね。先ほど来出ておりますとおり、二月の二十二日から、精神科の外部の医師の診療を受けた三月四日まで、診療は一切なかったわけです。

 だけれども、そもそも、この二回目の許可申請の理由書には、下線を引いていますけれども、真ん中辺り、「体調が悪く、外の病院で点滴を受けたいが受けられない旨、職員にきちんと話を聞いてもらえないのでストレスが大きい旨及び外に出て検査を受けて安心したい旨などが記載されていた。」ということで、こういう許可申請理由書が出ていたにもかかわらず、一切診療がなかった。これが落ち度の二つ目ですよ。

 そしてさらに、三つ目が、先ほど来問題になっている診療情報提供書。実は私の手元にあるんですけれども、先ほど、長時間理事会で議論して、今日のところは出せないということになりました。引き続き、出せるように努力をしていきたいと思いますが、この診療情報提供書、昨日のニュースの画面を撮影したものを、資料九ということで皆さんのお手元にお配りしています。

 この診療情報提供書には、明確に次のようなことが書いてあります。患者が仮釈放を望んで、心身に不調を呈しているなら、仮釈放してあげれば、よくなることが期待できる。患者のためを思えば、それが一番よいのだろうが、どうしたものだろうかという記載があるけれども、こうした記載も考慮せず、そのまま、三月四日から亡くなるまで、身柄を解放するのではなくて、仮放免するのではなくて、そのまま収容していた。

 こういう三つのことが私は落ち度だと考えますよ。どうですか。大臣、そう思いませんか。

○上川国務大臣 今委員から、評価に関する、分析評価に係る御指摘がございました。今、あくまで事実関係の調査をするということで、中間報告をなるべく早くお出しする、こういうことで指示をしてきたところでございます。これからこのフォローアップと再調査というか、課題について更に掘り下げてというところもありますので、そういったことを前提に、評価と分析を加えて、改善策というところにつなげていくための大事なことでございます。

 今、階先生からおっしゃった三つの御指摘ということでありますが、先生の今のこの中間報告の段階での問題提起ということで、その御意見については重く受け止めさせていただきます。

 私自身が大臣として、今の段階で、中間報告の段階で、今のような事実の部分をもってこれについて申し上げるということは、私自身、今、差し控えさせていただくべきことであるというふうに思っております。

○階委員 いや、はっきり言って、三点目のことを隠していたわけですね。これは、もし明らかにしていれば落ち度につながるような事情だから隠したとしか思えないんですよ。

 それから、死因だって、当初、肝機能障害と言っていたのが、さっき言ったのは全然違うじゃないですか。甲状腺炎による甲状腺機能障害、これも、なぜ今までかかっていたのか。でき得れば法案審議が終わるまで隠したいと思っていたのではないかというふうに思わざるを得ませんよ。なぜならば、健康上の理由は、仮放免の本来的な理由になるからです。

 仮放免が現行法でもきちんとやっていないのに、串田さんが言ったとおりですよ、なぜ条文に明記すればできるようになるのか。本来の趣旨に戻ると言いながら、本来の趣旨は全く機能していなかったじゃないですか。なので、こういうやり方では、とても法改正をする土壌は整っていないんじゃないか、そういうことなんですよ、我々が言っているのは。個別事案じゃなくて、本質的な問題なんです。

 それで、私は、この中間報告、この間も藤野さんだったかな、これは中間報告に値しないというようなことをおっしゃっていましたけれども、まさにそのことが、この間の我々の質疑の中で明らかになったと思いますよ。この中間報告は撤回した上で、早急に最終報告を出してください。どうぞ、大臣の見解をお願いします。

○上川国務大臣 中間報告に対しまして、御指摘については真摯に受け止めたいというふうに思います。御指摘いただきました点を含めまして、しっかりと疑問にお答えするということが今回の調査の趣旨でもございますし、また、これから更に検討、評価をしていくための大変大事なポイントであるというふうに認識をしておるところでございますので、出入国在留管理庁にしっかりと調査を更に行わせるよう、そして、できる限り速やかに最終報告に向けて報告を取りまとめていくよう、指示を徹底してまいりたいと思っております。

○階委員 大臣、先ほど私が言ったとおり、こんないいかげんな中間報告の下で、法案審議の環境は、土壌は整っていないと思うんですよ。その点はどう思われますか。

○上川国務大臣 この案件につきましては、大変、死亡事案ということで、私自身、運用の段階で、過去もいろいろな事案がございましたけれども、大変重たく受け止めておりまして、それに基づいて調査をすぐに指示した、こういう状況でございます。

 運用の中でこうしたことが起きることがないようにしていくというのが、これは大事な責務でございますので、これについては、この問題についての課題、問題、徹底し、また、さらに、その改善に向けて最善の努力をしてまいりたいというふうに考えております。

○階委員 聞かれたことに答えてください。

 最終報告が出て、ちゃんと入管が機能しているかどうか、仮放免の本来の趣旨を貫徹する、そういう機能を果たしているかどうか、そこを確認した上でないと、仮放免の改正、また仮放免に代わる監理措置、こうしたものを設ける法案の議論はできない、私はそう思いますけれども、大臣はそう考えないんですか。どちらですか。イエスかノーでお答えください。

○上川国務大臣 今回の死亡事案の徹底的な検証、このことについては、しっかりと対応させていただきたいと思います。

 同時に、出入国在留管理庁は今も動いております。中で収容して、そして生活していらっしゃる方々もいらっしゃるということで、特にコロナ禍ということもございますので、特に診療、また健康管理、こうした医療体制のことにつきましては、体制整備が待ったなしという状況でございます。しっかりと対応をし、そして、今の現状についての整備をしてまいりたいというふうに思っております。

○階委員 いや、幾ら法改正を急いでも、それを使う入管局が信用できなかったら、機能しないじゃないですか。だから、まず、信用できるかどうか、ここをちゃんと明らかにする、これが制度改正の前提でしょう。そう考えないんですね、大臣は。

○上川国務大臣 私どもの出入国在留管理の中では、人が今もこの中で、私どもの所掌の対象として、収容施設の中でも、コロナ禍でございますので、仮放免の皆さんもこの間いらっしゃるわけでありますが、まだ残っていらっしゃる方もいらっしゃるということであります。命を守るということに最前線で努力をしていくということでありますので、この問題は本当に、最終報告に向けまして、速やかに対応してまいりたいと思います。また、この状況の中で、改善もしてまいりたいと思っております。

 また、法律につきましては、長期収容の問題等の改善に関わることということでございますので、それについては、是非この委員会で御審議をいただきたいというふうに思っております。

○階委員 答えていませんよ、大臣。

 そうしたら、我々が、この法案を審議して採決した後に、実はこのスリランカ女性は入管の落ち度、帰責事由によって亡くなったということが判明したとしますよね。そうしたら、業務上過失致死ですよ、これ。それぐらい重要な事案なんですよ。だから、司法解剖しているんでしょう。そういう刑事事件にもなりかねないから、司法解剖しているんでしょう。

 そういう事案なのに、それを脇に置いたまま法案採決なんて、そんな無責任なこと、国会ができるわけないじゃないですか。大臣だって国会議員でしょう。それぐらい常識的に考えてくださいよ。

 それで、中間報告書にもちゃんと書いてありますよ、今後の予定が。死因に係る一定の結論を得た段階において最終的な調査結果の取りまとめを行うと書いていますから。もう死因結果は今日出ました。速やかにこの審議中に出すと約束していただけませんか。

○上川国務大臣 今回の司法解剖の結果ということで、報告を受けているところでございます。この内容につきましても、様々なまた検討を加えながら、最終報告に向けまして速やかに検討してまいりたいというふうに思っております。

○階委員 いや、具体的な時期を聞いているんですよ。速やかにとはどういう意味ですか。お答えください。

○上川国務大臣 今回の状況が出ましたので、これを基に、また、今御指摘いただいていることについても、この内容についてフォローをし、そして検証し、効果をしながら分析し、最終的な報告書に速やかにまとめ上げていきたいというふうに思っております。

○階委員 もう一回聞きますよ。速やかにというのはいつまでにですか。お答えください。

○上川国務大臣 いつまでにというのを、あしたまでに、こういう形で申し上げることができませんので、今、これから、このことにつきましての事実も判明しているところでございますので、それに基づきまして、本当に可及的速やかにお出しをしてまいりたいと思っております。

 もとより、この調査を長引かせるとか、そういう趣旨では全くございませんで、これについてはしっかりと死因を解明し、遺族の方にも、その方の、今どういう状況で調査が行われて、そして、どういう状況で亡くなったのかというのを本当に待ちに待っていらっしゃるということでありましたので、中間報告は、その意味で早く出すように指示をしてきたところであります。最終報告も、その意味で、何が問題や課題であったのかということでありますので、その意味での速やかにということでの、この部分について、できるだけ速やかにお出ししたいと思っております。

○階委員 いや、できるだけ速やかにでは、全然、我々としては担保にならないんですよ。この中間報告に書いているのは、「死因に係る一定の結論を得た上で、最終的な調査結果の取りまとめを行う」。だから、前提条件は満たされましたよね。だったら、もうすぐできるじゃないですか。あしたとは言わないですよ。連休前ぐらい、来週中にはやってくださいよ。来週中。どうですか、大臣。

○上川国務大臣 私は、今、調査を指示をして、そして客観、公正に調査をしていただくことを求めているものであります。現場の中で第三者の方も動いていただいているということでございますので、一週間後にというようなことを私自身が申し上げることは、ちょっと、なかなか難しいという状況であります。

 また、今、司法解剖の結果ということで、この間の情報については、今日、昨日判明したということでありますけれども、甲状腺炎によりましてということでございますが、このことについて、これをもって司法解剖の結果が死因のところにつながるかということについては、いろいろ医学的な知見等ないものについては私もよく分かりませんので、これを適切にしっかりと判断をして、そして確定をしていくということの部分につきましては、やはり医療の専門家の皆さんからのセカンドもサードも要るかもしれません。そういったこともやはり客観的に公正に進めていくということが大事ではないかというふうに思います。

 かといって、長引かせるという趣旨でそれを行うものではございませんので、今、階委員からは連休前とかというふうな明示をされていましたけれども、私の立場で、今、いつということについて申し上げるということそのものもできないという状況でございます。しかし、そもそもこの調査の趣旨は、できるだけ速やかに調査結果を出していくということで始めたところでございますので、そのことにつきましてはしっかりとやらせていただきたいと思っております。


○階委員 この中間報告書が信用できないということが明らかになっている中で、我々は最終報告が大事だと思っているんです。

 他方で、この中間報告は、先ほど言ったように、死因が判明すれば最終報告できるということになっていますよね。ということなので、最終報告を急いでください、急ぐことはできるはずだし、急ぐ必要はあるんですよ。そこは御理解いただけますよね。それで、審議の前提として必要だということも御理解いただいていますよね。

 いつまでにとは言わないけれども、今言った二点はちゃんと理解しているのかどうか、お答えいただけますか。

○上川国務大臣 ちょっと、先ほど昨日ということで申し上げて、少し、何か、一昨日じゃないかという御指摘がありましたが、私自身が報告を受けたのは昨日ということの趣旨で、私自身の事実として申し上げたところでございます。

 そのときに、司法解剖の意味ということについてどう考えたらいいのかということでございますが、司法解剖の結果という形の報告は受けたわけでありますけれども、これにつきましては、やはりその結果のみで亡くなられた方の死亡の理由とか原因を判断するということについては適切ではないというふうに出入国在留管理庁として考えている旨の報告を受けておりまして、今後、司法解剖の結果、亡くなられた方の健康状態の推移、診察の経過、その間の検査結果等も踏まえまして専門医等の意見を聴取するということが出てきておりますので、適切にその調査、検討を速やかに、それも行わせていただきたいというふうに思っております。

 そうしたことも受けて、できるだけ速やかに、最終報告に向けまして最善の努力をしてまいりたいと思います。

○階委員 ちょっと質問に端的に答えてください。

 中間報告が信用できないので、最終報告を早くまとめる必要がありますよねというのが一点、もう一点は、もう死因が判明したんだから、中間報告の最後に書いてあるとおり、前提条件は満たされたからすぐにまとめに入れますよね、この二点、端的に答えてください。

 もう長々といいですよ。端的に答えてください。

○上川国務大臣 今、死因の判明を、これをもってということでは必ずしもないということを申し上げたつもりでございましたが、司法解剖の結果につきましては、司法解剖の結果として今報告を受けているところでございます。

 出入国在留管理庁におきましては、司法解剖の結果、また亡くなられた方の健康状態の推移、診療、診察の経過、その間の検査結果等も踏まえまして専門医等の意見を聴取するということでございまして、適切にこの調査を積み上げてまいりたいというふうに思っております。

 いずれにしても、最終的にはなるべく早くということの趣旨でスタートしたものでございますので、全力で取り組んでまいりたいというふうに思います。

○階委員 今、死因だけじゃないという話を言われましたけれども、これもとんでもない話で、我々は、この中間報告の文言を見ますと、「Aの死因に係る一定の結論を得た上で、最終的な調査結果の取りまとめを行う」というふうにしかなっていませんよ。何を後から条件を加えているんですか。

 それから、大臣のところに、いつ、死因、司法解剖の結果が伝わったか分かりませんけれども、私のところに伝わったのは今日の午前中です。かつ、この診療情報提供書も、私、いろいろ手を尽くして、今日、見ることはできました。落ち度につながる情報を、私が質問通告した後にようやく明らかになってくる中で、こういうやり方では全く審議が進まないじゃないですか。

 不都合な情報も含めて、全部出してくださいよ。最終報告書、まだまとまらないんだったら、せめてそれぐらいはしてくださいよ。ビデオも見せる。それから、池田さんが言った様々な情報も出す。死体検案書それから診療情報提供書、正式には出せていないので、それも出させるようにする。いろいろな情報は国会に明らかにする。第三者に何を見せているのか見せていないのか、そうしたことも含めて徹底的な情報開示をするということはお約束いただけませんか。

○上川国務大臣 最終報告書の中でしっかりと分析、評価をした上で、そして改善も含めてお出しをするという流れの中で、今動いているところでございます。

 今、この委員会でも様々な御指摘をいただきました。気がつかないところもあります。関係するところもあります。こういったことについてはまたフォローの調査をさせるということでありますので、何といっても客観、公正にやるということが大前提であり、それにつきまして疑義を生じるようなまとめ方について、私も先ほど申し上げたとおり、出すならしっかりと括弧つきで出すということが、これは客観性の部分でも極めて大事だというふうに思っております。

 その意味で、先ほど申し上げたとおりでございますが、いずれにしても、最終報告、これに向けて全力で取り組ませていただきます。

○階委員 大臣、最後に一つだけ。

 検察の理念ということを前回の質疑の中でも繰り返し触れられていて、理念の中に書かれている文言をしっかりと体得することが重要だということを言っていました。

 そこで、一ページ目に検察の理念を持ってきました。下線部分、そこだけちょっと読んでもらえますか。

○上川国務大臣 私も、この検察の理念、絶えず読ませていただきながら来ました。この当時、理念を作り上げられた背景がございましたので、これにかける検察の皆さんの思いというものが体現されている、こう思って、先回もその旨の発言をしたところでございます。

 読ませていただきます。「権限の行使に際し、いかなる誘引や圧力にも左右されないよう、どのような時にも、厳正公平、不偏不党を旨とすべきである。また、自己の名誉や評価を目的として行動することを潔しとせず、時としてこれが傷つくことをもおそれない胆力が必要である。 同時に、権限行使の在り方が、独善に陥ることなく、真に国民の利益にかなうものとなっているかを常に内省しつつ行動する、謙虚な姿勢を保つべきである。」。

○階委員 ありがとうございました。

 これがちゃんと満たされるように、大臣として、検察だけでなくて、これは直接は検察の理念ですけれども、入管庁にも当てはまることだと思います。しっかり取り組んでください。

 終わります。

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