入管資料(2008年2月15日)法務省入管局「平成19年における難民認定者数等について」

法務省入国管理局「平成19年における難民認定者数等について」(2008年2月15日)[PDF]


【広報資料】
平成19年における難民認定者数等について
平成20年2月15日
法務省入国管理局
 平成19年に我が国において難民認定申請を行った者は816人であり,前年に比べ138人減少した。また,平成19年に難民として認定した者は41人(うち4人は異議申立手続における認定者)で,前年に比べ7人増加しており,同年中に難民認定処分及び不認定処分を受けた者487人のうち約8パー
セントとなっている。
 申請者の国籍別では,ミャンマーが500人と最も多く,次いでトルコの76人となっており,この2か国で申請者全体の約7割を占めている。難民と認定した者のうち35人はミャンマーであり,認定者全体の85パーセントを占めている。
 なお,難民と認定しなかったものの,人道的な理由等から特に在留を認めた者は88人で,難民として認定した者を合わせた数(庇護数)は129人となる。これは,昭和57年以降,平成17年の143人に次いで2番目の数である。

第1 平成19年における難民認定申請及び異議の申立ての状況
1 難民認定申請数及び処理数等
(1) 難民認定申請数
 難民認定申請を行った者(以下「申請者」という。)は816人であり,前年に比べ138人減少した。
 主な国籍別申請者数は,多い順に,ミャンマー500人,トルコ76人,スリランカが43人となっている。
 特徴としては,ミャンマー人とトルコ人の申請者がそれぞれ前年に比べ,126人,73人減少しているものの,この2か国以外の申請者の合計は,61人の増加となっている。ミャンマー人とトルコ人の申請者全体に占める割合は,それぞれ約61パーセント,約9パーセントとなっており,前年に比べ,それぞれ約5ポイント,約7ポイント減少している。
(2) 処理数等
 難民認定申請を処理した数は548人であり,前年に比べ約16パーセント増加した。その内訳は,難民と認定した者(以下「認定者」という。)41人,難民と認定しなかった者(以下「不認定者」という。)446人,申請を取り下げた者等61人となっている。
ア 認定者
 認定者及び不認定者を合わせた数に占める認定者の割合(難民認定率)は,8.4パーセントであり,これは前年とほぼ同ポイントである。
 主な国籍別認定者数は,ミャンマー35人,イラン3人となっており,ミャンマー国籍の者のみで,認定者全体の約85パーセントを占めている。
イ 人道配慮
 難民と認定しなかったものの,人道的な理由を配慮し在留を認めた者(以下「人道配慮」という。(注))は88人である。
 主な国籍別人道配慮数は,ミャンマー69人,トルコ7人,アフガニスタン3人,ブルンジ3人となっており,ミャンマー国籍の者のみで約78パーセントを占めている。
(注)「人道的な理由を配慮し在留を認めた者」とは,難民不認定処分を受けた者について,引き続き本邦での在留を認める決定を行った者を指す。
 なお,平成19年中に人道配慮した者の中には,平成18年以前に難民不認定処分を受けていたものの,その後の事情の変化を踏まえて,改めて人道配慮することとしたものを含んでいる。したがって,平成19年中の認定者及び不認定者を合わせた487人のうち庇護を与えた者が129人いるというわけではない。
ウ 庇護
 上記人道配慮数に認定者数を加えた数(以下「庇護数」という。)129人が,我が国が実質的に庇護を与えた者である。
主な国籍別庇護数は,ミャンマー104人,トルコ7人となっており,ミャンマー国籍の者だけで約81パーセントを占め,初めて単一の国籍の者に対して庇護を与えた数が年間100人を超えた。
 なお,庇護を与えた者の数129人は,昭和57年以降,平成17年の143人に次いで2番目の数である。
(注)難民条約加入以降における難民認定申請数及び処理数の推移は別表1のとおりである。
(3) 申請時の在留状況
 申請者の申請時における在留態様は,正規在留者が460人(申請者全体の約64パーセント),不法滞在者等は356人(同約44パーセント)となっており,昨年に比べ不法滞在者等の割合が約33ポイント減少している。
 なお,過去5年間における年別・在留態様別内訳は別表2のとおりである。
2 難民異議申立数及び処理数
(1) 異議申立数
難民の認定をしない処分(以下「不認定処分」という。)に対して異議の申立てをした者(以下「異議申立者」という。)は362人である。
異議申立者の主な国籍別内訳は,ミャンマー195人,トルコ51人,スリランカ24人であり,ミャンマー国籍の者のみで約54パーセント
を占めた。
(注1)不認定処分に対する異議申立ての占める割合は約85パーセントである。
(注2)改正出入国管理及び難民認定法の施行(平成17年5月16日)前に逃亡等により所在不明となっていた者で,平成19年に摘発等により所在が明らかとなり,異議申立てを再開した者6人については,異議申立数に含まない。
(2) 処理数
 異議の申立てを処理した数は221人で,その内訳は,異議の申立てに理由があるとされた者(認定者)が4人,理由がないとされた者(不認定者)が183人,異議の申立てを取り下げた者等が34人であった。
 認定者の国籍はいずれもミャンマーである。
(注)難民条約加入以降における難民不認定に係る異議申立受理及び処理数の推移は別表3のとおりである。
第2 仮滞在許可制度及び難民審査参与員制度の運用状況
1 仮滞在許可制度
 不法滞在者である難民認定申請中の者の法的地位の安定化を速やかに図るべく,在留資格未取得外国人から難民認定申請があった場合,一定の要件に該当する場合を除き,その者に仮に本邦に滞在することを許可するものとされ(法第61条の2の4第1項),ここにいう許可を仮滞在許可という。
 平成19年に仮滞在許可の可否を判断した人数は438人であり,そのうち許可した者は79人,不許可とした者は359人である。なお,平成18年については,それぞれ721人,122人,599人であった。
 平成19年に仮滞在を不許可とした案件について,その主な理由は,
○本邦に上陸した日(本邦にある間に難民となる事由が生じた者にあっては,その事実を知った日)から6か月を経過した後に難民認定
申請をしたこと…253人
○既に退去強制令書の発付を受けていたこと…87人○逃亡するおそれがあると疑うに足りる相当の理由があったこと…57人
○迫害のおそれのあった領域から直接本邦に入ったものでないこと…18人
である。(注)
(注)1人の申請者について不許可理由が複数ある場合は,そのすべてを計上しているため,不許可理由の合計は不許可者数と一致しない。
2 難民審査参与員制度
(1) 難民異議申立手続の公正性,中立性を図るべく,法務大臣は,異議申立てに対する決定に当たって,難民審査参与員の意見を聴かなければならな
い(法61条の2の9第3項)。
 難民審査参与員は,意見の提出に先立ち,異議申立人等の意見陳述に立ち会い,これらの者を審尋することができるとされている。
(2) 平成19年における口頭意見陳述・審尋期日の開催回数はのべ203回である。このうち,同一案件に関する2回目以降の期日(いわゆる続行期日)は4回である。
(3) 平成19年に異議申立てに対する決定を行った187人について,参与員から提出された意見書は178件(187人)であるが,このうち,難民該当性を認めるものが4件(4人),難民該当性は認められないものの在留配慮の要ありとするものが18件(21人)となっており,庇護(難民認定及び在留配慮)率は,約13.4パーセントである。
その国籍別内訳を見ると,難民該当性を認めるものはいずれもミャンマーであり,在留配慮の要ありとするもの21人のうち20人はミャンマーである。
なお,法務大臣において,難民審査参与員の意見(意見が分かれたものについては多数意見)と異なる処理をした例はない。
第3 難民認定関係訴訟の状況
1 難民認定関係訴訟件数
 平成19年中に提起された難民不認定処分等取消請求訴訟等は82件であり,前年(65件)より増加した。係属件数は185件であり,前年(146件)より増加している。
 なお,過去5年間に提起された同訴訟件数は277件で,同訴訟の年別・国籍別提起件数の推移は別表4のとおりである。
2 判決等の状況
 平成19年中に判決が言い渡された難民不認定処分等取消請求訴訟等は146件であり,前年(81件。差戻し判決1件を含む。)より大幅に増加した。
 主な国籍別判決件数は,ミャンマー76件,トルコ25件,イラン12件であり,この3か国で全体の同訴訟判決件数の約77パーセントを占めている。
 また,同訴訟の判決件数の内訳は,地方裁判所68件,高等裁判所53件,最高裁判所25件である。
 146件の判決のうち国側が勝訴したのは125件で,難民関係訴訟全体において国側が勝訴した件数の割合は,約86パーセントである。

添付資料
別表1「難民認定申請及び処理数の推移」[PDF]
別表2「難民認定申請者の申請時の在留状況」[PDF]
別表3「難民不認定に係る異議申立受理及び処理数の推移」[PDF]
別表4「難民認定関係訴訟提起件数の推移」[PDF]
別紙「難民審査参与員一覧」[PDF]

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