法相会見(2021年12月10日) 名古屋出入国在留管理局被収容者死亡事案に関する質疑について

法務大臣閣議後記者会見の概要「名古屋出入国在留管理局被収容者死亡事案に関する質疑について」(2021年12月10日)(外部リンク:法務省ウェブ

名古屋出入国在留管理局被収容者死亡事案に関する質疑について 

【記者】
 名古屋入管の施設でスリランカ人女性が亡くなった問題に関連してお尋ねします。
 入管庁の調査チームが8月に調査報告書をまとめ,その中で12項目の改善策が示され,大臣も7日の会見で,改善策を「着実に実行することが最優先の課題」とおっしゃいました。
 改善策には「使命と心得」の策定や医療体制の強化,監察指導部署の設置などが挙げられていますが,進捗の状況と進捗の現状に対する受け止め,今後の見通しについてお聞かせください。

【大臣】
 名古屋事案は,あってはならない事案であり,二度とこのようなことを起こさないという強い決意を持って臨んでいます。
 そのためには,調査報告書で示された改善策を着実に実現していくことが大事だと,先日も申し上げました。
 入管庁では,プロジェクトチームを中心として,調査報告書で示された12項目の改善策の着実な実施に向けて取り組んでいます。
 名古屋局における非常勤医師の増員,被収容者の健康状態の情報を共有する体制の構築,看守勤務体制の強化などを実施するとともに,名古屋に限らず,全官署において,体調不良の訴えがあった場合や医師による診察を受ける際における通訳の一層の活用,過去の死亡事案を踏まえた再発防止策の実施状況の再点検,それから,DV措置要領が作成されたのに活用されていなかったことから,これを周知徹底することなどにより,4項目については,既に実施済みとなっています。
 また,その他の8項目についても,適切な「使命と心得」を策定するための全職員の意見集約,外部有識者からの意見聴取を行っているほか,外部医療関係者等で構成された会議体での医療体制の強化についての活発な議論も進めていただいています。更に監察指導部署の早期設置に向けた準備など,その実現に向けて鋭意努力し,作業を続けているところです。
 このような取組を更に加速化させ,調査報告書に基づく12項目をしっかり実現していくため,引き続き尽力してまいります。

入管庁「名古屋出入国在留管理局被収容者死亡事案に関する調査報告について」(2021年8月10日)

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