法相会見(2021年8月3日)名古屋出入国在留管理局被収容者死亡事案に関する質疑について;在留ミャンマー人への緊急避難措置に関する質疑について

法務大臣閣議後記者会見の概要「名古屋出入国在留管理局被収容者死亡事案に関する質疑について」「在留ミャンマー人への緊急避難措置に関する質疑について」(2021年8月3日)(外部リンク:法務省ウェブ

名古屋出入国在留管理局被収容者死亡事案に関する質疑について 

【記者】
 スリランカ人女性の件につきお伺いします。
 昨日の野党議員による入管庁に対するヒアリングの中で,まもなく出るであろう最終報告の仕上げの中で,司法解剖の鑑定書を入管庁としては入手していないという回答がありました。この鑑定書を入手せずに適切な最終報告ができるとお考えなのか,あるいは今後この鑑定書を入手する予定があるのかを伺えればと思います。
 また,入管庁次長から,本来なら7月の末に最終報告が出されるという答弁がなされていたと思います。
 先週の記者会見の中で,大臣から期限を指示をしたことはないということでしたけれども,少なくとも入管庁次長の言葉を受けて,7月中に出されるのではないかと御遺族は待っていらっしゃいました。
 であるならば,7月中に出せないということを,少なくとも御遺族だったり代理人の方にしかるべき連絡をすべきだったのではないかと考えますが,その点についてのお考えをお聞かせ願えればと思います。

 

【大臣】
 御質問いただきました2点に関しまして,出入国在留管理庁が野党の皆様の御質問に対してどのように答えたのかということを私自身把握しておりませんので,それについてコメントすることはできませんが,私からは出入国在留管理庁に対して,第三者の皆様の対応も含めまして,しっかりと事実をヒアリングし,情報を収集し,分析・検証をし,改善策も含めてしっかりとした最終報告をまとめるようにということで,重ねて指示をしてまいったところでございます。
 報告を取りまとめる時期について,具体的に私から指示したことはございませんが,なるべく早い時期に出すようにということについては,調査を指示した当初から指示をしてきたところでございますので,今,その最後の段階の対応をしているものと承知をしております。
 改めまして,できるだけ速やかに対応するようにしてまいりたいと考えております。
 詳しい状況につきまして,出入国在留管理庁が責任を持って対応しており,報告時期についてもしっかりと対応するものと思っておりますが,私の方から急がせることや,あるいはこれでは遅いのではないかという指示をしたことはなく,しっかりと見守るという立場で,これまでも対応してまいりました。

【記者】
 スリランカ人女性の件ですけれども,今の御質問に対して,大臣は報告書についてお答えしていましたが,自分はその時期について,指示をしていないので,遅れてはいないんだというお答えだったと理解していますけれども,そもそも,昨日のヒアリングの場でも,入管庁の警備課長は,時期については国会の理事会の場で説明しているのだということも明言されていましたし,この会見の場でも,7月中に出すというふうなことを説明しているということは,何回も聞かれていると思うのですけれども,その発言が,よく把握していないとおっしゃいましたけれども,それを把握していないこと自体が大変無責任ではないかなと思います。その点どうお考えになっているのかという点が一つ。
 それと,昨日のヒアリングの場でも,入管庁の警備課長が,この場で遺族に対して最終報告書を示せないことについては申し訳ないと思っているというふうにおっしゃっていましたけれども,それは一体何について謝ったということになるのでしょうか。
 事案の重さを考えれば,警備課長ではなくて,より責任のある長官や,その報告書をまとめる指示を出されている大臣自身にも責任があるというふうに考えますけれども,その点どうお考えになられているのか。
 この間,報告書がまだ示されていないことに対しては,その責任のある立場の人どなたからも謝罪の言葉がありません。その謝罪の言葉がない理由は何でしょうか。以上お答えください。

【大臣】
 遅れているということに対して無責任ではないかという質問がございましたけれども,私自身はいつまでにお出ししますという答弁をしておりません。私自身が申し上げたことは,しっかりと客観的・公正にこの調査を完成させ,そして最終報告書は,しっかりしたものをお示しする,そして報告するということを指示しております。
 できるだけ速やかに実施をするようにということも指示しているところでございます。その意味で,今調査をしている出入国在留管理庁が,どのように判断をしているのかについて,野党の方々への答弁でどのように回答したか,直ちに私は知りうる情報がありませんので,お答えできません。
 できるだけ速やかに最終報告書をしっかりとまとめるようにということを指示しているので,それに基づいて,今調査をしている,最終報告書をお出しすべく努力をしているものと承知をしております。
 最終報告書の重さゆえに,しっかりとしたものを出してもらいたいということで,様々な調査結果や第三者の方々の御意見を踏まえて,まとめ上げているものと思っております。
 謝罪に関しては,どのような点について謝罪がないとお尋ねになっているのか分かりませんが,調査を指示してから,もちろん速やかに出すということについてはお約束していることでありますし,また御遺族の方に対しましても,その内容についてしっかりと御説明をしていくということが極めて大事だと認識をしており,しっかりとした調査をする,最終報告のクオリティも大変重要だと思っております。
 私の方からいつまでに出せ,提出すべきだと,期限を切って申し上げていない理由は,その期日を前提にするあまりに,内容について問題があるようなことになってはならないと考えているためです。中間報告の時にも様々な御指摘がございましたので,様々な課題について,多角的に調査をするということ,そして最終報告の結論を待って,御遺族の方にもしっかりと御説明をさせていただくために,私は,最終報告の提出時期については,むしろ申し上げないということに徹してまいりました。
 提出時期は,出入国在留管理庁が調査の進捗の中で責任を持ってしっかりと対応していく,このことを再三にわたりまして,また指示も重ねてきたところでございます。

在留ミャンマー人への緊急避難措置に関する質疑について 

【記者】
 在留ミャンマー人への緊急避難措置について伺います。軍事クーデターで帰国できず,日本での在留を希望する全ての在留ミャンマー人に対して,在留資格の更新変更や,就労可能な6か月以上の特定活動を認めるということで,緊急措置が始まって2か月になります。
 この間,約1,300人がこの措置を利用しているという新聞報道があります。
 入管庁が当初掲げていた人数が,在留者数約3万5千人,難民申請者数約3,000人からすると,この1,300人というのは少ない人数だと思うのですけれども,その理由や進捗状況について,入管庁から大臣に対して報告はされているのでしょうか。そのことを受けて大臣はどう評価されるのかというのが1点。
 それから,この中で,退去強制手続が進行中で仮放免中の難民申請者への在留特別許可,特定活動の付与が全く行われていないという現状があるようです。今回の緊急避難措置が最も必要な人たちだと思いますが,個別の難民認定手続の進捗状況に丸投げの状況ではないかという感じがします。大臣はこのような状況でよいとお考えでしょうか。在留特別許可の仕方に問題があるのではないかと思うのですが,この2点についてお伺いします。

【大臣】
 まず1点目の御質問ですが,今回ミャンマーの情勢を踏まえまして執りました緊急避難措置の状況につきましては,随時報告を受けている状況であります。
 また,最新の数字によりますと,7月30日の時点で,全国で約1,600件を許可していると報告を受けております。
 この措置については,ホームページで掲載しているところでございますが,対象に該当する方々につきましては,できるだけ情報をしっかりと把握して申請をしていただくことが極めて大事だと思っており,広報につきましても十分にしてまいりたいと思っています。
 2点目につきましては,難民申請中の方々への対応ということでございますが,これは我が国に難民認定申請がなされた場合の基本的な対応に沿って動いているところでございまして,申請者ごとにその申請内容をしっかりと審査した上で,難民条約の定義に基づいて,難民と認定すべきものを適切に認定すると,こうした手続になっているところでございます。
 難民認定申請の方が,例えば非正規の滞在者であるか,正規の滞在者であるかの判断について,しっかりと見定めた上で,非正規滞在者である場合の在留資格に関する判断は,難民該当性に係る判断と併せて行っている状況でございます。
 在留特別許可についての御質問ですが,収容中又は仮放免中にかかわらず,個別の事案ごとにという基本的な考え方に則って進めているところでございまして,在留を希望する理由,家族関係,素行,当該外国人の本国情勢等,諸般の事情を総合的に勘案して行っているものでございます。現在のミャンマー情勢のみをもって緊急避難的な措置ということで判断するものではなく,全体的な諸事情をしっかりと勘案しながら行っているということを申し上げたいと思っております。
 この許否判断に当たり,現在のミャンマー情勢もその中の一つとして入っているところではございますが,総合的に勘案しながら難民認定申請に適切に対応してまいりたいと思っております。

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