発言者:池田真紀議員(立憲民主党) (ホームページ/Twitter/Facebook)
日付:2021年5月12日
会議:第204回国会 衆議院法務委員会
○池田(真)委員 立憲民主党の池田真紀です。
よろしくお願いいたします。
今、ビデオ開示の話がありましたが、それ以外
にも記録がまだ出てきていないものがたくさんあ
ります。それで、記録については、看守記録につ
いては閲覧をさせていただきました。その閲覧も、
手書きということで、極めて時間限定、与党の皆
さんの理事にお待たせした中での時間だったので、
私も全部メモることができない、そんな状況の中
で事実確認、中間報告との突き合わせをしたわけ
であります。
そこの中で、本来であれば、質疑の時間がちゃ
んと確保できていれば事実確認を行って、一つ一
つ丁寧に問題点を提起したいというふうに思って
おりましたが、今日のような短い時間でございま
すので、今日のところは、その中であえて外した
んではなかろうかと思うようなことがありました。
それで、本日、本来は今日は、支援者側の聞き
取ったメモといったものもありまして、それを資
料に、与党の皆さんにも御覧いただきたいと思っ
て配付をしたいと思ったところ、これは却下とい
うことでございましたので、非常に残念でござい
ますが、しかし、中間報告と看護記録とだけの突
合の中でも極めて不自然な点もございましたので、
この点は指摘をさせていただきたいと思います。
そして、質問させていただきますが、第三者と
いいますが、この第三者なんですけれども、名前
も公表されないという中でやっています。五名と
いうことでありますけれども、大臣、男女比、お
答えください。
○義家委員長 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○義家委員長 速記を起こしてください。
上川法務大臣。
○上川国務大臣 五名の方の男女比の構成でござ
いますが、男性が三名、そして女性が二名でござ
います。
○池田(真)委員 この男女比についても昨日の
レクでは答えられないというような職員の回答が
あったので、これはそんなはずじゃないんじゃな
いのということで調べていただいて、今日、先ほ
ど聞いた人数でした。
大臣、すぐ即答できなかったということは、第
三者を入れる際に配慮をしてほしい、女性に配慮
してほしいというようなことを指示しなかったと
いうことでよろしいでしょうか。
○上川国務大臣 専門的な観点から、第三者を含
めるに当たりましては、その方自身のこれまでの
様々なキャパシティーというか、専門性も含めま
して選んだということでございます。
女性を、通常ならば男女共同参画という形の中
で、法制審議会等も含めまして、女性のというこ
とは含まれているところでございますので、こう
いった点については特に、今回の事案、女性の事
案ということもございまして、入れるようにとい
うことは指示したところでございます。
○池田(真)委員 この男女比については、看守
とか名古屋の関係で具体的には答えられないとい
うことであれば、一般的にどうなんですかという
ことであっても、入国警備官等の男女比について
も昨日まで答えられていない、そんな状況であり
ました。
こういう中で、DVの資料、どう対応すべきか
ということについては今日配付資料につけてあっ
て、そもそもどうすべきかということは四月の二
十日のときの質疑にも私の方でも質疑をさせてい
ただいておりますので、ここは繰り返しませんけ
れども、本来であればDVの対応をして、収容し
なくて、まずは保護すべき人だったという認識、
大臣はございませんか。
○上川国務大臣 まさに委員の御指摘そのものが
調査の更なる深掘りの項目というふうに考えてい
るところでございます。
この間答弁をしてきたところでございますが、
DVの被害を受けた方であるかどうか、この取扱
いの要否がどうだったのか、このことも含めまし
て、今回の事案におきまして、入管当局の対応、
この適否等につきましては、必要に応じまして追
加的な事実確認も行った上で、第三者の方々にも
御意見をいただきながら、事実関係に評価また検
討を加えまして、でき得る限り速やかに最終結果
を取りまとめてその中でお示しをする方針でござ
います。
○池田(真)委員 そうしましたら、まず、今回
の記録の中で、あえて中間報告にも入っていませ
んでした。私もソーシャルワーカーでもあります
から、本当に亡くなられた方の名誉、プライバシ
ーということを極めて慎重に扱う側であります。
しかし、ここまで情報が隠蔽をされたり、ここま
でゆがめられた報告書というものが出てきたりす
れば、当然今回は言わざるを得ないと思って発言
をさせていただきます。
八月の二十三日に、十九日に逮捕されて、二十
三日にすぐ看護記録が始まっています。しかし、
そのときは、ナースという言葉ではないので、看
護者ではない、看護師ではない。そして、その次、
放置をされたまま、十二月の十八日まで放置をさ
れています。いわゆるこの四か月間、三か月間の
間にも変化がありますし、交番から、最初の看護
記録で訴えをしたときにDVケアをしっかりされ
ていれば、ここまで不調を訴えなかった、犠牲に
ならなかったというふうにも思います。
そして、十二月十八日には、このときには中絶
の話がありました。おなかの中で異常がないか確
かめたい。元恋人との間での中絶の経験をお話し
されて、記録もされています。しかし、このとき
の薬剤といったものが、本国から送られてきたも
ので、錠剤と注入剤ということです。本来であれ
ば、おなかの中の不調を、更にそのときに十キロ
も体重が減っていますから、本当に心と体とケア
をしなければいけない方だったんですよ。
そのときに、それも、何と、この看護師の記録
は、看護師にもなっていない看護記録には、SO
APのA、査定評価に、不法な人工中絶歴あり。
不法という言葉を誰がつけたんですか。御本人の
訴えとは全く違う、不法という言葉をつけている
んです。とてもこれは憤りを感じています。
このときにもう一回チャンスがあった。最初、
そして八月、十二月とチャンスがあったんです。
その視点も失われ、SOSも発見されず、そして、
初めて看護師の記録としてナースの記録があった
のが一月です。そこから、看護師日誌の中で時々
ナースがある。ナース以外の記録が誰が書いたか
も分からない。こんな状態なんです。
そして、今日添付をさせていただいた、これが
モニターを見た看守の記録ですね。こちらの記録
になりますが、これは名古屋の入管の話ではあり
ません、例として挙げています、これは実例です
から。最後の日の一日です。しかし、こういった
ものの中で、保安上の問題というものが、本当に
これは保安上のもので出せないものですか。そう
じゃないと思います。
死に至るまでのこと、死に至るまでの映像とい
うふうに、先ほど来、大臣は三回、今日述べられ
ています。しかし、死に至らした過程、そんな記
録は本来あってはいけないんですよ。死に至らな
くてもできたことがたくさんあったのに。最後の
場面だけではありません、私が映像を求めている
のは、具体的に日時を挙げています、もっともっ
と最初のSOSのところも当てています。
そして、この今日添付をさせていただいた中か
ら保安上の問題というものは、皆さん、お感じに
なるかならないか、後で協議をしていただきたい
と思います。
大臣、最後に、全ての記録を出していただいて、
隠蔽や改ざんや、先ほどのような、本来保護され
るべき被害者が加害者かのような犯罪者かのよう
な言葉を書く、そういった調査員ですよ、そうい
った第三者評価、そういった調査報告が出て、信
じられるわけがないんです。やり直していただき
たい。大臣、最後に答弁を求めます。
○上川国務大臣 今回亡くなられた方の状況をど
のようにしっかりと把握をするか、まず事実関係
をしっかり把握した上で、そしてこの検証をして
いくという形で、第三者の方に入っていただきま
して、中間報告、さらに、最終報告に向けまして
も、先生方から御指摘をいただいたこと、また、
今、先生はソーシャルワーカーのお立場というこ
とで、大変きめ細かな御指摘を随所にしていただ
いているということでございまして、そういうこ
とも含めまして、今回御指摘をいただいたこと、
またこの委員会の中で御指摘いただいたことも含
めて追加的な調査を加えながら、最終報告に向け
まして、まず事実関係をしっかりと把握した上で
提出をするべく、今、鋭意頑張っているところ、
努力しているところでございます。
事実関係そのものを御遺族の方にもしっかりと
御説明するということも極めて大事だというふう
に私自身は思っておりまして、そういう中で、今、
第三者の方に入っていただいているところでござ
います。私自身は、公平、客観的な調査でなけれ
ばいけないというふうに思っておりましたので、
私自身がいろいろなコメントを申し上げるという
ことについては私は厳に慎重であるべきである、
こういう姿勢で臨ませていただいておりますが、
様々なことにつきましてしっかりと踏まえた上で、
最終報告に向けましてお出しをしてまいりたいと
いうふうに思っております。
○池田(真)委員 大臣の指示一つでできること
だと思います。ジャスティス・フォー・ウィシュ
マ、よろしくお願いします。